亡き母に感謝の手紙を書いたら心が温まりましたよ。
私も人間、誰かを喜ばせたいという「愛情」を心の奥に持っています。
しかし、この気持ちは、「恥ずかしい」とか「見返りを求める偽善ではないか」などの感情によって阻害されてしまっていて、その原因が親との関係にあることに気が付きました。
というのは、思い切って、亡き母に感謝の手紙を書いてみたら、「人を愛し、愛されたい」「人を喜ばせたい」という欲求を素直に表せるようになったからです。
実は、小学4年の時、母に無断で年上の友達の家に泊まった際、母から心配もされず拒絶もされませんでした。
無視されたのです。
無視は、暴力とともに、これ自体が虐待です。
虐待だと知ったのは最近のことです。
無視された体験以来、母との関係は、誕生祝い、入学祝いや結婚祝いをもらっても、
「何か裏があるのでは・・・」と素直に喜べなくなりました。
このような感情は、母を看取った後も続きました。
しかし自分の殻を破りたくて、亡き母に次のように手紙を書きました。
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拝啓 突然の手紙、驚かせてごめんなさい。
(略)
精神医学では、「子供の心をいちばん傷つける親の態度は拒絶ではなく無視である」とされています。このような態度は「いい子でいなさい」という押し付けになることを恐れるあまりにとる態度ともされています。
しかし、あなたからするとく、「無断で外泊したお前がいちばん悪い」と思うのは当然のことです。辛く悲しかったのは、私ではなく、あなたです。
辛く悲しい思いをさせて、本当に申し訳ありませんでした。心からお詫びします。
戦後の貧困の中、自分のことよりも私のことを優先して懸命に育ててくれました。大学にも行かせてくれ、結婚を祝ってくれ、長男・長女の誕生を喜んでくれました。本当にありがとうございました。私達は仲良く幸せになります。どうか安心してください。いつかまた、一緒に温泉につかり、美味しい蕎麦を食べて、ゆっくり話しましょう。
敬具
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亡き母に感謝の手紙を書いたら、心が軽くなり、何かジワァと肩の力が抜けたなという感じがするようになりました。
ホッとして温かい感じがするようになりました。
もっともっと、人を喜ばせたい欲求を素直に表し、体と心を温めます。